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賛否両論あるかもしれないが… 韓国語中級教室と銘打ってありますが,決して教室用のテキストでは無く,教室で韓国語を勉強している人たちの授業風景を情景描写した,「あなたもこの教室で一緒に学びませんか」的に仕上げられた読み物だと思います。とっつきにくい文法事項なども,一人の受講生の発言として書いてありますので,本当に教室の一員になったような雰囲気で,自然に奥深くまで入っていけます。 テキストらしくないテキストなので,勉強している気持ちになれないという人もいるかもしれませんが,これを読んで知らないうちに力がつけばバンザイですよね。 中級だけでなく 今まで韓国語の中級向けの本はなかなか見あたらなかった。あっても、文法的に難しいものや、言語学的な内容に偏っていて、一般の学習者には利用しにくいものだった。 この本はそのような観点だけでは書かれていない。読み進めるうちに言葉の学習には言語の知識だけでなく、幅広い知識、背景が必要なことをわからせる構成になっている。 教室で授業を進めている形で書かれているが、実際もこのようなのだろう。雰囲気が伝わってくるようだ。勿論、初心者が読んでも楽しめる書き方になっている。ぜひ多くの人に言葉の学習の「奥義」に触れて貰いたいと思う。 中級だけでなく。 語学を学習していて困るのは、自分がどのレベルにいるか分からないことだ。著者も「万年初級」という言葉を使っているが、これは本人の自覚だけでなく、「万年初級」を抜け出すよい本がなかったこともあったと思う。 この本はそういった人に向けて書かれているが、読んでいるうちに、語学が、実は「言葉」の学習だけでは不十分なことに気づかせる内容になっている。その言葉のもつ背景を知ることが、言葉の勉強にどれだけ必要か改めて思い知らされた。著者の関心の広さもあるのだろう。しかし、よく見られる説教調ではないのだ。 本は、多くの生徒と先生の対話調で進んでいくが、実際の教室に参加している気分にさせられるのも好感がもてる。 中級となっているが、難しさはあまり感じないので、初級の人が楽しみながら勉強するのにも役立つと思う。 ”韓国語への情熱”が感じられる本 全ての韓国語学習者に薦める。 韓国語「中級」教室の名の通り、韓国語にカタカナルビがふっていない点で、初級入門者の方には多少難しい印象を受けるかもしれない。が、本を開くと堅苦しい学者ではない古狸案先生の会話体での韓国語談義に、思わず引き込まれてしまうこと間違いなし。 中級以上の方にはクイズで実力試しもでき、現在の韓国を言葉という観点から見た韓国語の面白さに再び気付かされる内容ではないだろうか。 内容は、現在も愛読している著者のホームページに掲載されたものだが、改めて活字となり、本となって存在すると、ボリューム感もあり、読みごたえのある一冊だ。著者の体験談のコラムも楽しい。古典的なイラストが文章の内容と不一致と感ずるところがあり、星4つと評価した。
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